ピアノ・合唱~吹奏楽・オーケストラ

楽譜制作と作曲レッスン

演奏する人に寄り添う、高品質の「音楽」をお手元に。

コラム

楽譜について

一人で歌う鼻歌。それは大抵、当人がお気に入りの調べを口ずさむでしょう。そんな時、テンポやキーは自由ですし、音程が外れていても大丈夫。他の誰かと合わせる必要が無いのですから。

ところが、複数の人々が一つの所に集まって何かの歌を歌い合わせる場合には、各々が好きな曲を各々のテンポやキーで、勝手に歌うわけにはいきません。集まった人たち皆が知っている節回し、歌の言葉が前提にあり、その場の音頭をとる中心的な人も必要でしょう。

さらに言えば、そもそも何故集まるのか、その集まる理由も必要不可欠です。例えば「祭り」の類は、人が集まる理由として一般的なものでしょう。

スポーツの祭典オリンピックで金メダルを獲得すれば、その国民は国家を斉唱することが出来ますし、キリスト教の教会堂に集えば「賛美歌」を朗々と歌い、アイドルのコンサートへ行けば、その持ち歌を一緒に歌う。それぞれの集まりの場面に応じた歌があり、集まった人々が声を合わせて歌うことが出来る場が、そこにあるわけです。

人々が集まるための何らかのテーマと、集まった人々が一緒に歌える歌があり、その集まりと歌をリードする人物(たち)が居ること。いわゆるアンサンブルやコーラスというものは、そこから始まると言ってよいでしょう。

一方で、いろいろな地域から人々が一堂に会する場合、同じ歌を歌う場合でも、あたかも方言のように、各地域で微妙に異なる節回しやイントネーション、リズムの取り方のクセなどの違いなどが有り得ます。しかも歌う度ごとに少しずつ違ってしまうことも考えられます。特に聴き覚えだけで伝承される歌には、その傾向が強いことでしょう。

そこで、音楽を記録する方法、それもしっかりとした記譜法が編み出され、普及するならば、ある曲の節回しやリズム、さらには和音の有様が基準化し、スタンダードな原本が存在することになり、アンサンブルやコーラスに際して極めて有用な機能を果たしてくれることになります。

長々と回りくどい文章を書き連ねましたが、近代のオーケストラや合唱、吹奏楽、室内楽、ビッグ・バンドの演奏は、前述の事柄を前提として成立しているわけです。

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